なかなかいいことが書いていました。
ぜひ、みなさんも読んでくださいね。
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そういえば、私の大好きな詩人が、また一人亡くなりました。
吉野弘さんです。20年近く前、尊敬する上司が、同僚の結婚式で読んだ「祝婚歌」。それからはまりました。
作者が、この詩について著作権フリーにしているそうなので、載せますね。

祝婚歌(しゅくこんか)
吉野 弘

二人が睦まじくいるためには
愚かでいるほうがいい
立派過ぎないほうがいい
立派過ぎることは
長持ちしないことだと気づいているほうがいい
完璧をめざさないほうがいい
完璧なんて不自然なことだと
うそぶいているほうがいい
二人のうちどちらかが
ふざけているほうがいい
ずっこけているほうがいい
互いに非難することがあっても
非難できる資格が自分にあったかどうか
あとで
疑わしくなるほうがいい
正しいことを言うときは
少しひかえめにするほうがいい
正しいことを言うときは
相手を傷つけやすいものだと
気づいているほうがいい
立派でありたいとか
正しくありたいとかいう
無理な緊張には
色目を使わず
ゆったり ゆたかに
光を浴びているほうがいい
健康で 風に吹かれながら
生きていることのなつかしさに
ふと 胸が熱くなる
そんな日があってもいい
そして
なぜ胸が熱くなるのか
黙っていても
ふたりにはわかるのであってほしい


あと、教科書に以前載っていた「夕焼け」というのもすごくいいです。
これは、載せられませんので、お許しください。あと「奈々子に」というのは、読んでいて涙が止まらない詩です。